第2回リレー寄稿第3回第4回
2009年02月06日
「アフリカへ再び」

JOCVケニアOB 山下 満男


NTT OB SV会の広報担当をしておられる村上勝臣氏はタイのTT&Tプロジェクトでご一緒した仲間ですが、その村上氏とのメールのやり取りをご覧になった加藤事務局長から依頼があり、標記のテーマで私の体験や今に至る思いを綴ってみることにしました。

ことの始まり
私は3回目の成人式を迎えた昨年、5年間お世話になった(財)海外通信放送コンサルティング協力(JTEC)を辞めITのプロフェッショナルを育成する大学院に入学し、現在学生をしています。
学生はIBMやYahoo、NTT、各企業の情報部門に勤務している30〜40台の中堅どころの社会人が大部分です。その中で、私は年齢では彼らよりもはるかに抜きんでた存在ですが、旧世代のCPUと揮発性が増したメモリーを備えた頭では、学業についてはついて行くのが大変で悪戦苦闘しています。CIO,プロジェクトマネジメント、ネットワーク、セキュリティ、データベースを中心に学んでいますが、1週間に5日間通学し、この1年間で2年分の単位を既に取得しました。
何故このような状況に成ったのかと言うと、その理由は非常に単純です。元気な内にもう一度アフリカに行こうと思い立ったからです。20代の後半、私は青年海外協力隊員として、2年間アフリカのケニアで過ごしました。「アフリカに来た者は、もう一度アフリカに戻る」との話を聞いた時は「そんなバカな」と聞き流していましたが、どうやら本当のようです。実はケニアから帰国して20年後、ケニアを3週間程訪問した事があり、アフリカ熱も少しは収まったかなと、考えていましたが、マラリアと同じで一度罹ると一生続くようです。

モンバサ電話局バレー部 モンバサ電話局の同僚

九州での国際活動
ケニアの協力隊から九州の職場に戻った私は、仲間と一緒に多くのNTT社員を青年海外協力隊員に送り出しました。しかし、帰国した協力隊員OBの中には、一度海外で自由に活動する事を知ってしまった為、職場で悶々とした日々を過ごす者も出てきました。
公社から民営化されたNTTは従来では考えられないような活動もするようになってきました。当時、北九州市は地域浮揚施策として国際化を掲げ、国際協力事業団(JICA)の国際研修センタ誘致に取り組む等燃えていました。NTT北九州もその活動に協力するため、1987年「国際研修のコースを開設するように」との任命を私は受けました。私は九州各地から協力隊員OBをNTT北九州に集め、彼らと協力して通信の国際研修受け入れ体制を3年かけて確立しました。それが、今ではNTTの中で最大の国際研修受け入れ機関となっている事は感慨深いものがあります。NTT北九州に集まってきた協力隊員OBはその後、NTTI等、海外で活躍するようになりました。
 
NTT北九州国際研修第1期生 JICA北九州研修センタにて

国際活動への参加
中央研修センタの国際(コロンボ)研修を担当していた私に、協力隊員OBが訪ねて来ました。「今度、NTT本体が初の大規模な海外プロジェクトをタイ国で行う事になった。ついては、タイ国の研修生を受け入れて欲しい」との話でした。二つ返事で研修生を受け入れ、研修が終わった時、「タイ国で研修を担当しないか?」との話がありました。これが、TT&Tプロジェクトであり、私がNTTの国際プロジェクトに関わる始まりでした。1993年から4年半、TT&Tプロジェクトに従事し、その後、シンガポールのスターハブ・プロジェクト(1年間)、スリランカ・プロジェクト(3年間)等NTTの国際活動に従事出来た事は非常に幸せな事だったと思っています。
 
紛争で破壊され、通信設備が全て無くなった
電話局に住む難民の子供たち(リベリア)

研修生と15年ぶりの再会 
サモアテレコム
CEO夫妻
(サモア)


また、北九州、中央研修センタの6年間で受け入れた海外研修生は55カ国、約300名になり、訪問した各国で彼らと再会することも大きな喜びとなっています。
  6年前、(財)海外通信放送コンサルティング協力(JTEC)に出向し、主にアジア・アフリカにおける政府開発援助の案件形成の調査活動等に従事してきました。この間、情報通信技術の発展とアジア・アフリカで求められている技術や知識、そして自分の実力や知識の無さを痛感しました。この事が、どうせアフリカに行くなら、役に立つ技術や知識を少しは身につけたいという思いとなり、老骨に鞭打って学校に行っている次第です。
当初は働きながら、学校に行く計画でしたが、シラバスを見ながら、受講計画を立てている時、学ぶべき事があまりにも多い事に気づき、且つ、働いていると海外出張があるため、どちらも中途半端になる恐れが高いと考え、学生に専念する事にしました。
今年は2年目です。この大学院の特徴は修士論文に代わり、PBL(Project Base Learning)を行う事です。テーマを決め、担当教授の下に5〜6人が一グループになり、協同(プロジェクトベース)で研究を進めていきます。卒業まであと1年間、若い同級生と一緒に楽しみながら学び、アフリカを目指したいと考えています。

同級生と一杯(後列中央は酒森教授)

10年程前、スリランカにいる時HP「アーユーボーワン」を作成していましたが、その中にスリランカの思い出等を記しています

URL:http://ayubowan.hp.infoseek.co.jp/index.html